ここにも特定外来植物が・・・

琵琶湖岸に繁殖する「ナガエツルノゲイトウ」。在来水草にはない史上最悪の侵略的植物と言われる特定外来生物で、昨年に引き続き駆除活動や環境学習を10月5日、今津町の今津周遊基地湖岸で開きました。「今津の自然を学び守る事業」です。

 今年は、今津地域の小中学生約160人と「環境を守るいまづの会」「今津民生委員児童委員協議会」「今津赤十字奉仕団」や区・市・県・団体が連携し、子ども達に琵琶湖の自然環境を学び未来につないでいってもらおうと、7月の「ハマヒルガオ」の保全活動に引き続き実施したものです。

 当日、時々小雨が降るなか、3班に分かれ水際に生息するナガエツルノゲイトウの生態を観察。水陸両生な植物のため、砂地にはえるナガエツルノゲイトウを県琵琶湖環境部自然環境保全課の中江克樹さんが慎重に掘りあげ、根の発達状態などを見せながら、どうして拡大力や再生力が非常に強いのか解説しました。子ども達は、真剣にのぞき込みながら見入っていました。

 ナガエツルノゲイトウは、1989年に兵庫県で発見され、茨城県以西の府県で確認されています。南米原産のヒユ科の多年草で、節から活発に発根、分枝、茎断片からも再生力が旺盛で乾燥にも強く、畑地でも生育可能という厄介もの。確認された県からは、水利施設や水田、畑などで被害が報告されています。

 特定外来生物に指定されているため、栽培、保管、運搬、譲渡、放出、植栽等が禁止されているため、早期発見と粘り強い対応が必要な植物です。参加した小中学生は「身近なところに、こんな植物があるなんて」「湖岸のごみだけでなく、琵琶湖の環境を守ることは大変だと感じた」などと話していました。地域挙げて、未来に向けた琵琶湖の環境を、子ども達とともに守っていきたいものです。